妹兄179
妹兄179
アキに近づいたユウキは、悲痛な声を上げていた。
「スイマセン凄い止めたんですけど、泣き付かれてしまって… 仕方なくて」
彼女はチヒロにだけ、ぺロっと舌を出して見せた。
「可愛くないのー? ブーブー」
「あのな、ちょっと話があるんだ」
「なに、なーに? 可愛いって言ってくれるの?」
「………。」
ユウキは、肩を落とした。
「なんでしょう?」
「お前らが変なことするから、言うのが遅くなった。一緒に来て」
ユウキが寝室へ向かおうとすると、
「ママだー!」
勘付いたチヒロは、寝室に飛び込んでいた。
「ママァアアアア ママ、ママ、ママ!」
涙があふれ、顔がぐちゃぐちゃになっていく。
「お母様戻られたんですね、今日は新しいことが始まる予感の日です~、私も嬉しいですユウキ様ぁ」
アキも、もらい泣きしていた。
「どこにも行かないで、また一緒に暮らせるんだよねママ! 良かった、ほんとに良かったぁ~ あーんぁんあん」
ミィナの体に障りそうでユウキは、チヒロをそっと立たせた。
「今日は外泊できる日だったんだね、何泊?」
どう言おうか、うつむいていると、
「………。」
ユウキにしがみいているチヒロは、暗い顔の兄を心配そうに見ていた。
「ごめん違うんだチヒロ…、実は前より悪くなってるって、体の傷は完治したけど、今の病院だと無理があるって、紹介した病院に入れなさいって…」
ユウキは嘘を吐いた。

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アキに近づいたユウキは、悲痛な声を上げていた。
「スイマセン凄い止めたんですけど、泣き付かれてしまって… 仕方なくて」
彼女はチヒロにだけ、ぺロっと舌を出して見せた。
「可愛くないのー? ブーブー」
「あのな、ちょっと話があるんだ」
「なに、なーに? 可愛いって言ってくれるの?」
「………。」
ユウキは、肩を落とした。
「なんでしょう?」
「お前らが変なことするから、言うのが遅くなった。一緒に来て」
ユウキが寝室へ向かおうとすると、
「ママだー!」
勘付いたチヒロは、寝室に飛び込んでいた。
「ママァアアアア ママ、ママ、ママ!」
涙があふれ、顔がぐちゃぐちゃになっていく。
「お母様戻られたんですね、今日は新しいことが始まる予感の日です~、私も嬉しいですユウキ様ぁ」
アキも、もらい泣きしていた。
「どこにも行かないで、また一緒に暮らせるんだよねママ! 良かった、ほんとに良かったぁ~ あーんぁんあん」
ミィナの体に障りそうでユウキは、チヒロをそっと立たせた。
「今日は外泊できる日だったんだね、何泊?」
どう言おうか、うつむいていると、
「………。」
ユウキにしがみいているチヒロは、暗い顔の兄を心配そうに見ていた。
「ごめん違うんだチヒロ…、実は前より悪くなってるって、体の傷は完治したけど、今の病院だと無理があるって、紹介した病院に入れなさいって…」
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