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ふたり34


 地下鉄に揺られ、黒尽くめのまるでボディガードか、SPのようにも見える男に挟まれ、おかしな感じの三人連れは、マンションを出る時からずっと何も話さなかった。
参堂の駅を地上に出てからも、ただ、手を繋いで歩いた。
その手のぬくもりだけが、互いを安心させているように思えた。

 横道にそれ、裏道の一角へさしかかると、真っ黒な外観の
”Black Clothes”という名前の店が目についた。
ウィンドウスペースに、黒色だけのドレスがセンス良く並べられていて、たぶんここだろうと思った。
「も・ふ・く・や・さん?」
 私は呟いていた。
「喪服屋ではないけど。素敵だろう?」
「うん。あのメイド服可愛いな。色が黒しかないってお店なのね」
 ユタカたちはうやうやしく店のドアを開き、私を先に通してくれた。
「スイマセン。ネットで注文した品を取りに来ました」
 店内の奥まった場所にあるカウンターで、店員に名前を言うと、
「いらっしゃいませ。はいヤマキタ様。お待ちしておりました。少々お待ちください」
 と、棚を探し始めた。
「俺らが絶対に見られない服」
 店員とやりとりをしていたユタカが振り向いて言った。
「生前葬をやろうとしていたの?…」
「そんなとこさ。三人だけの」
 隣に立っているユタカが言った。
「贈り物。気にいってくれると良いのだけど」
「よくこんな店知ってたね」
 辺りを見回しながら、ミィナが言った。
「この店は古いんだ。様変わりはしたけど。母がここで縫い子してたこともある」
「あーそっか。この辺ってあなたの実家界隈だったね。忘れてた」
「母にばったり会うかも」
「きっ、緊張するようなこと言わないでよ~ もぅ」
「ふふっ」
「あはははは」
 私たちはとっくに、元の私たちに戻っていた。
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