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ふたり36

小部屋の壁に片手をつき、伏せ目がちの彼女が出てきた。
そこには、ほぼ全身が黒。
ロリータチックでふわふわした”メイド服”に着替えたミィナが立っていた。
「素敵だ」
「キュート!」
 ユタカたちは慌てて火を消し、駆け寄った。
「これ喪服じゃないじゃない! 私の歳考えたのー?!」
 ミィナは怒ってるというより、泣いていた…。
「絶対見られないだろう?」
「君のメイド姿なんてさ。ふふっ」
『あぁーーん…』
 ユタカはエプロンを、ピンッと伸ばし、糸くずを払った。
「あれ? 足りないね」
 もう一人は、店員が抱えている箱から、中をガサゴソ探しはじめた。
「カンペキ!」
「イャ! それだけはダメ! ダメ! ダメ!」
 最後に付けられたのは、ヒラヒラしたメイドさん特有のヘアバンドだった。
『カンベンシテー』
 腰を低く曲げた店員たちに見送られた三人は、表の通りへ戻ろうとしたが、うつむいたまま後ずさりしていくミィナに、ユタカは大きなサングラスを渡し、自分たちもかけた。
「これで少しは安心だろう?」
「ありがとうなんて言わない! 知り合いに見られたらいい笑い者よー ハァ」


 通りは人の行き来が多く、歩道で待つミィナには耐え難い場所で、
『ガラスの城… 透明の部屋?! キャーッ』
 今から出向くであろう目的地を想像し、嫌な汗を滲ませていたが、ユタカが手を振るとすぐにタクシーは止まった。
「どちらまで?」
 運転手が尋ねた。
「この辺流してもらえませんか? 観光したいんです」
『え? ホテルに行くんじゃないの? 観光って…』
「分かりましたー 適当に走らせますね」
「これ取っておいてください…。これとは別に、ちゃんと料金も払いますから」
 と、ユタカはおじさんに数枚のお札を握らせていた…。
『???』
 ミィナが、両脇の彼を見ても、答えてくれる気配は無かった。
夕暮れ時の街並みに明かりが灯り、ゆっくり走り出すタクシー。バックミラー越しに、目じりに深い皺が刻まれた運転手と目があった…。
『まさか!』
 ミィナの体がビクッと震えた。
「僕らのこと忘れないで…」
「…君の中に刻みたい」
 ユタカたちが耳元で囁くと急にミィナの膝裏に手を入れ。両側へすくい上げるよう、広げてしまった…。
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