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351 監視

351
『は、はぃ。分かってるんです。分かってるんですけど、その、か、体が拒否してるって言うか…』
 ボソボソと喋っているのは、いつかユウキが出会ったオカルトおたくだった。彼はカメラマンとして、フクハラと言う依頼主のアパートで少し前から生活を共にしていたが、そのフクハラは一日の大半をベッドで寝て過ごすほど精神的に参ってしまっていて、うなされては目覚め、部屋中をブツブツ言いながら徘徊してはヤナギハラを脅(おびや)かしていた。

 オカルト雑誌の編集長であるタドコロは、呪いに侵されてしまったと言い張ってきかないフクモト宅へ、以前から売り込みに来ては門前払いしていた、自称カメラマンのヤナギハラに丁度良いと、何かが起こるまでという曖昧なスパンで二十四時間密着取材を仕事として与えていた。彼らの暮らしぶりは定点カメラ数台からネットに繋がりどこからでも見られるようになっていたが、万が一何かが起こった時でも対処出来るよう動けるハンディカメラマンが必要で、今にも死にそうな男にその時、何が起こるのかを克明に記録させようとしていた。

「何も起こらなくても取材しないとねぇ、こんな雑誌でもまるっきり嘘は書けないし、今回はテレビの製作会社も絡んでる大きな仕事。ドッペルは、と、も、か、く、おっさんが派手に死ぬ所でも撮ってくれたら正規に雇ってあげるの忘れてないわよね?」
『ははい! 頑張りますぅううう…』
 所詮素人カメラマンに喝を入れた編集長は、ビデオデッキの再生ボタンをおもむろに押し作業を再開していた。

 モニターにはあのマンションの防犯カメラが捉えた廊下が流れ、とある部屋のドアが開くとそこから、つば広の帽子を被り大きな旅行鞄をガラガラと引く女性が出て来ていた。それは紛れも無い若い日のミィナ。タドコロはマンションの管理人から、もったいなくて捨て切れなかったと聞かされ、大量に残っていた当時の監視テープを処分名目で譲り受け、荒い映像からミィナたちが収まったシーンだけを地道に探しパソコンに落とし込んでいた。
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